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Dances with Wolvesを観ないで聴く

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映画をご覧になってない読者に

Loyd Theaterより

 56 ダンス・ウィズ・ウルブズ (Dances with Wolves) (1990)  

Video Soft
ストーリーは、1863年秋、南北戦争テネシー州セント・デービッドの激戦地では足に重傷を負い、片足を切断されると思い込んだ北軍中尉のジョン・ダンバー(ケヴィン・コスナー)は、北軍と南軍両陣営の眺み合いが続く中、決死の覚悟で単身馬を駆って敵陣に飛び込んだ。南軍が虚を突かれた隙に、北軍は一勢に攻め込み、勝利を収め、戦闘が終わって一躍英雄となったダンバーは、殊勲者として勤務地を選ぶ権利を与えられた。

彼はフロンティアと呼ばれていた当時の最西部、サウス・ダコタを選びセッジウィック砦に赴任するが、そこは見渡す限りの荒野で砦とは名ばかりの廃屋であった。ダンバーは愛馬のシスコ、そしてトゥー・ソックスと名付けた野性の狼とともに、1人きりの生活を送り始めた。1カ月が経過し、ダンバーはシスコを盗みに来たインディアンを慌てて追いはらうが、ダンバーが辺境に来て以来、初めて出会った人間こそ、インディアンのスー族の聖人「蹴る鳥」(グラハム・グリーン)で、長老とともに150人の部族を仕切っていたのである。

集落に帰った「蹴る鳥」は、白人の話をし、将来のために彼と接触すべきだと長老たちに力説し、一方、ダンバーも、インディアンとコンタクトを取りたいと望んでいた。翌日、軍服を来て星条旗を掲げて出掛けたダンバーは、途中で1人の目の青いインディアン女性が倒れているのを助け、集落まで送り届けた。この事件がきっかけとなり、数日後、「蹴る鳥」と勇者「風になびく髪」(ロドニー・A・グラント)がダンバーの許に返礼にやってきた。ダンバーは精一杯にもてなし、やがて、彼らは頻繁に行き来するようになる。意志の疎通をはかるための通訳は、以前ダンバーが助けた「女拳を握って立つ女」(メアリー・マクドネル)で、彼女は幼い頃に拾われてスー族に育てられた白人女性であった。 ある夜、バッファローの大軍が砦の傍らを走り抜けてゆくのを目撃したダンバーは、シスコを駆って「蹴る鳥」たちにいちはやく知らせた。翌日、ダンバーも参加してバッファロー狩りが行われる。それは、毛皮目当ての白人の狩猟とは違い、神聖で心躍る儀式であり、ダンバーは、これまで味わったことのなかった調和と安らぎを覚える。


いつしか「拳を握って立つ女」を愛し始めていた彼は、祝福されて彼女と結婚、集落に自分のテントを持つようになる。ダンバーは、「狼と踊る男」というインディアン名前をもらい、彼は完全にスー族の一員になったかに思えた。冬が近づき、スー族とともに冬ごもりの土地へ移動する決意をしたダンバーは、合衆国の軍隊に足どりを知られないために、かつて克明に綴っていた日記を取りに久しぶりに砦に戻った。しかし、そこにはすでに騎兵隊の部隊が大挙しており、ダンバーはインディアンとして捕われてしまう。反逆罪に問われ、処刑を目前にした時、スー族の勇者たちがダンバーを護送する馬車を急襲し、彼は救われた。しかし、インディアンを彼らの土地から駆逐する合衆国の軍勢はすぐそこまで迫っていた。「狼と踊る男」は、「拳を握って立つ女」とともに一族を離れ、雪山にわけ入っていくのである・・・。それから、13年後、家を失いバッファローも消滅して最後のスー族は、ネブラスカ州の軍基地へ投降、大草原の馬族文化は消え去り、アメリカの開拓時代は、過去のものとなる時を迎えようとしていた。とエンド・クレジットにテロップが出る。

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"Oscar Winners 1990"




この作品は、かつてフロンティアと呼ばれた大地で、数えきれないほどのバッファローが土煙を上げ、蹄の音を響かせていた頃の話で、それはまた大自然と調和して生きていた、ひとにぎりの自由を愛する人々、大平原の領主と呼ばれたスー族の物語である。そして、若く誠実なひとりの兵士、ジョン・J・ダンバー中尉の勇気と愛と友情の物語でもある。1864年、すべてのものが永遠に変わろうとし、そして多くのものが永遠に失われようとしていた。実際、この映画の舞台である南北戦争時代のアメリカは、白人やインディアンにとっても、大きな転換期であった。この時代に生き生きと光り輝いていたものは、もうアメリカにはなく、フロンティアは100年前に消滅し、バッファローは白人の乱獲によって絶滅寸前で、インディアンたちも、また、保留地政策や、それに1874年の有刺鉄線の発明によって自由に大地を駆け回ることが出来なくなった。ダンパーが愛してやまなかったものは、すべて時代の大きな流れの中で失われてしまったのである。そうした失われたものたちを、愛情と慈しみを込めた目で描いた映画で、全編を通して流れる例えようも無い哀しさながあるのである。

ケビン・コスナーは、友人マイケル・ブレークの原作を読んですぐに、自ら監督を申し出たそうである。彼はもともとアメリカの成り立ちに興味があり、この小説に本当のドラマを感じたからだと云っている。そしてインディアンの立場に立った初めての映画であることや3分の1がスー族の部族物語で、ラコダ語が使われている。3時間に及ぶ大作であることで製作者が難色を示すと、私財をなげうってTIGプロダクションを設立し、それは、あくまで自分の思い描く理想の映画を作るために、主演、監督、製作の3役に挑んだのである。

こうして、ケビン・コスナーの意を受けて、まずロケ地がサウス・ダコタ州ピーアに決定、3500頭のバッファローを所有する前州知事ロイ・ホックが、バッファローのロケ地を提供し、あの迫力あるバッファロー狩のシーンが実現した。また、グラハム・グリーン、ロドニー・A・グラントなど、インディアンの血を引く俳優が名演を披露するほか、サウス・ダコタのスー族保留地から150人のエキストラが参加している。中でもラコダ語のインストラクター、ドリス・リーダー・チャージは酋長(10頭の熊)の妻役で出演している。また、音楽の ジョン・バリーや美術 のジェフリー・ビークロフト、衣装のエルザ・ザンバレッジは、当時を再現するため図書館や記録保管所で多大な時間と労力を費やしたそうでる。

インディアンたちは、 完成したこの映画を見て泣いたという。それは映画に感動したためばかりでなく、独自の規律を持ち、威厳と笑いに溢れていた過去のインディアンの姿を見て、貧困と哀しみしかない 現在の自分たちがそうのようになり得たことを思い出したと言う。本作はアメリカの原点を描いた映像叙事詩として、また、スー族の女性と愛し合いインディアンと共に生きた元北軍中尉の数奇な運命と大自然とを壮大なスケールで描く必見のエコロジー西部劇である。狼が射殺されたり、バッファローは狩で殺され、死骸が散乱しているシーンなどがあるが、これは撮影中の動物には一切危害を加えることなく終始専門の調教師の訓練と指導を行ったそうである。

第63回アカデミー賞で作品賞、監督賞、脚色賞、撮影賞、作曲賞、録音賞6部門を受賞及び第48回ゴールデングローブ賞のドラマ部門で作品賞、監督賞、脚本賞を受賞している。

(アメリカ映画/マジェステック・フィルム カラー 181分)




「cast」
ケヴィン・コスナー
メアリー・マクドネル
グラハム・グリーン
ロドニー・A・グラント
フリド・レッド・クロー・ウエスターマン
ロバート・パストレリ
  ■スペーサー
「staff」
製作:ジム・ウィルソンケヴィン・コスナー
監督:ケヴィン・コスナー
製作総指揮:ジェイク・エバーツ
原作・脚本: マイケル・ブレーク
撮影:ディーン・セムラー
美術:ジェフリー・ビークロフト
音楽:ジョン・バリー
編集: ニール・トラヴィス

 For more information "Dances with Wolves" visit the IMDb

 

バッファローの暴走シーンの「西部開拓史」は

↑ちなみに「予告編」ではありません、念のため。